千葉県には地域連携アクティブスクールという支援教育を行う普通高校があります。
このページではそれぞれの特徴を述べていきます。
地域連携アクティブスクール
地域連携アクティブスクールは、主に発達障害(LD・ADHD・自閉スペクトラム症)・グレーゾーンなどによって小中学校で十分能力を発揮できなかった生徒や不登校生を対象に、企業や大学など地域の教育力を活用しながら「学び直し」や「実践的なキャリア教育」を行い、自立を支援する全日制・学年制の普通高校です。
高校入試の特徴
地域連携アクティブスクールは他の全日制の高校とは異なる独自の検査が課されます。
入試の際には、内申書と3教科の学力検査(英語・数学・国語)、面接、作文で考査を行います。
カリキュラムの特徴
地域連携アクティブスクールのカリキュラムは「少人数授業」「習熟度別授業」が基本となります。
また、義務教育課程の学び直しのための学校設定科目で基礎学力の向上を図っています。
地域の大学との連携による、大学生の学習サポートボランティアが補習を行ってくれる制度もあります。
一人一人の社会的・職業的自立に向け、必要な能力や態度を育てる、キャリア教育にも力を入れています。
スクールカウンセラー、スクールソーシャルワーカーによる教育相談体制も整っているので、発達障害(LD・ADHD・自閉スペクトラム症)・グレーゾーや不登校経験者でも安心して学べる環境が整っています。
それぞれの地域連携アクティブスクールの特徴
泉高校では、「ベーシック」という授業で、義務教育課程の国・数・英の3教科の学び直しを行っています。
それぞれ週1時間ずつ、教職員2名+大学生学習支援ボランティアで指導します。
キャリア教育では「キャリアガイダンス」「インターンシップ」に取り組んでいます。
就職志向が強く、卒業生のうち大学・短大への進学率は約1割です。
天羽高校では、「ステップアップ」という授業で、義務教育課程の国・数・英の3教科の学び直しを行っています。
また、清和大学との連携で学生による学習サポートボランティアが週1日来校し、補習を行ってくれる制度があります。
「コミュニケーション能力育成プログラム」があり、外部講師による講演や子どもと親のサポートセンター指導のソーシャルスキルトレーニングを受けることができる点も特徴の一つです。
就職志向が強く、卒業生のうち大学・短大への進学率は1割未満です。
古和釜高校では、「キャリアベーシック」という授業で、義務教育課程の国・数・英の3教科の学び直しを行っており、さらに漢検、数検、英検3級以上の取得を目指します。
ベネッセの教材「マナトレ」を取り入れており、自学自習を推奨しています。
加えて、「スタディサポート」により成績不振者に対する個別指導を徹底し、落ちこぼれを防ぐ仕組みとなっています。
進学補講や小論文講座、公務員対策講座などの支援体制も充実しています。
また、入学直後及び3年間を通じて、外部講師による、良好な人間関係を築くためのソーシャルスキルトレーニングを受けることができる点も特徴の一つです。
就職志向が強く、卒業生のうち大学・短大への進学率は約1割です。
流山北高校は、2年生までは基礎学力の定着を目標とし、ティームティーチングが充実した体制となっています。
さらに3年生からは文系コース理系コースに分かれ、多様化する進路希望に応えられる体制が整っています。
文系コースでは選択科目が充実、理系コースでは、数学理科の科目を重視するだけでなく、情報教育にも力を入れています。
キャリア教育では2年生全員が行うインターンシップを柱とした充実した内容となっています。
就職志向が強く、卒業生のうち大学・短大への進学率は約1割です。
2022年入試倍率
学校名 | 定員 | 応募者 | 倍率 |
千葉県立泉高校 | 160 | 150 | 0.94 |
千葉県立天羽高校 | 120 | 55 | 0.46 |
千葉県立船橋古和釜高校 | 240 | 232 | 0.97 |
千葉県立流山北高校 | 240 | 200 | 0.83 |