【中学受験】暗記が苦手な子の記憶術

特性に合わせた暗記術

中学受験では、膨大な量の知識を暗記することが求められますが、特にLD（学習障害）、ADHD（注意欠如・多動症）、自閉症スペクトラムなど発達障害やグレーゾーン、ギフテッド（2E）の発達特性を持つお子さんには「ただひたすら書く」「赤シートで隠す」といった一般的な暗記法は基本的に合いません。

特に、視覚的な記憶が得意な子、聴覚的な記憶が得意な子など、特性に合わせたアコモデーション（学習法の調整）が必要です。

１. 「視覚優位」の子には図解・色分け・ゴロ合わせを

図とイメージで覚える

抽象的な用語や因果関係を、自作のイラストやマインドマップ、時系列を表す図にして視覚的に覚えます。

例えば、歴史上の出来事を漫画のコマ割りやゲームのタイムラインのように整理させるなどです。

色と配置で覚える

ノートや暗記カードに色分けのルール（例：人名＝青、場所＝緑、年号＝赤）を徹底し、情報の配置（レイアウト）も固定することで、写真のように記憶できるようにします。

「変なゴロ合わせ」を自作させる

既存のゴロ合わせより、自分で考えたユニークなゴロ合わせ（視覚的なイメージが伴うもの）の方が記憶に定着しやすいです。

２. 「聴覚優位」の子には音読・録音・教え合いを

「口に出す」を徹底する

覚えたい知識を何度も「声に出して読む（音読する）」ことを習慣化します。

自分の声を聞くことで、情報が脳に定着しやすくなります。

自分の声で録音し、聴く

覚えたい内容をスマートフォンの録音機能などで録音し、移動時間や休憩時間などに繰り返し聴きます。

これは「ながら学習」ではなく、聴覚情報を集中してインプットする行為です。

「誰かに教える」を実践する

親や兄弟、あるいは自分のおもちゃのぬいぐるみに向かって、覚えたことを説明させる「アウトプット」の場を設けます。

教えるためには、知識を論理的に整理する必要があるため、最高の復習になります。

３. 集中力維持のためのICT活用

AI質問チャット「りちゃぼ」のようなツールを利用して、暗記した知識をランダムにテストしてもらったり、間違えた箇所を集中的に出題してもらったりすることで、暗記作業が単調にならず、ゲーム感覚で集中力を持続させることができます。