【中学受験】見やすいノートの作り方

視覚支援で効率を高めるノート作りの工夫

LD（学習障害）、ADHD（注意欠如・多動症）、自閉症スペクトラムなど発達障害やグレーゾーン、ギフテッド（2E）の発達特性を持つお子さんにとって「視覚支援」は学習効率を劇的に高めるアコモデーションの柱の一つです。

特に内容が複雑な中学受験において、「見やすいノート」を作ることは、単なる整理整頓ではなく、情報の理解と記憶を助ける強力なツールとなります。

１. ノートのルールを「構造化」する

ノートを特定のルールで区切り、視覚的に整理することで、情報処理の負担を減らします。

色使いのルールを決める

情報を色で分類するルールを決めます。例えば、「重要語句は赤」「定義や公式は青」「自分の間違いや補足は緑」とルールを統一し、毎回同じ色で書くようにします。

色の使いすぎはかえって混乱を招くため、2～3色に限定しましょう。

枠線と見出しを活用する

ノートのページの上下左右に線を引き、情報を区切る「構造化」を意識します。日付、テーマ、板書の写し、自分のメモ、といった項目ごとに明確な枠を設け、視線の移動をスムーズにします。

２. 「書く」ことよりも「貼る」「チェックする」を重視する

書く作業にエネルギーを使いすぎず、内容の理解に集中できるようにします。

図や表や問題はコピー＆ペースト

図や表や問題はは無理に手書きせず、教科書をコピーして貼り付けましょう。

書くことにエネルギーを使いすぎず、内容の理解に集中できます。

記号の活用

「後で復習する」「先生に質問する」などのアクションが必要な項目には、わかりやすい記号を書き込みます。

３. 情報を整理するための工夫

復習しやすい、情報が整理されたノートを目指します。

箇条書きを徹底する

冗長な文章で書くのではなく、キーワードと説明を短い箇条書きでまとめるように指導します。

これにより、情報の結びつきが明確になり、復習時の負担が軽減されます。

ノートは「自分のための参考書」と捉える

ノートは先生の板書を完璧に写すことが目的ではありません。

自分の理解を深めるために、イラストやマインドマップ、吹き出しなどを積極的に使い、後で見て内がすぐに思い出せる「視覚的な手がかり」を散りばめることが大切です。

視覚支援は、特に発達凸凹のお子様にとって「つまづきポイントを減らす」ための有効な手段です。

ノート作りは、単なる勉強スキルではなく、情報処理のスキルを磨く訓練でもあるのです。