【中学受験】塾の先生との連携

伝えるべき理由とメリット

LD（学習障害）、ADHD（注意欠如・多動症）、自閉症スペクトラムなど発達障害やグレーゾーン、ギフテッド（2E）の発達特性を持つお子さんの中学受験を成功させるには、塾の先生との密な連携が不可欠です。

しかし、「いつ、どこまで伝えるべきか」は多くの親御さんの悩みどころです。

結論から言えば、入塾を決めた直後、できるだけ早い段階で具体的に伝えるのが最適です。

適切な「アコモデーション」の実現

先生がお子さんの特性を理解しており、ノウハウがあれば、「忘れ物が多いのはADHDの特性かもしれないから、チェックリストを使おう」「漢字の書き間違いが多いのはLD/SLDの可能性があるから、運筆練習ではなく視覚支援を強化しよう」といった、特性に合わせた指導方法（アコモデーション）をすぐに開始できます。

リバランスが導入するAI発達チェック「トリセツ」の結果など、客観的なデータを共有できると、より正確な理解が得られやすいです。

誤解や叱責の防止

宿題忘れや授業中の離席といった行動が、本人のやる気の問題ではなく、特性に起因することが理解されれば、不適切な叱責を防ぎ、お子さんの自己肯定感を守ることができます。

「努力が足りない」と誤解されると、お子さんはモチベーションを失ってしまいます。

伝える内容と伝え方

診断名よりも具体的な行動特性を

「ADHDです」と伝えるだけでなく、「特に集中力が持続しない時は、席を立って短時間ストレッチをすると効果的です」「耳からの指示よりも、文字や図で示された方が理解が進みます」といった、具体的な行動特性と、家庭で効果があった対処法をセットで伝えます。

プラス面も伝える

特定の分野への強い興味や、高い記憶力など、お子さんのギフテッド（2E）的な側面や得意なことも伝えましょう。
先生はそれを指導のフックとして活用できます。

文書で共有する

口頭だけでなく、A4一枚程度にまとめて提出すると、先生間で情報共有しやすくなります。

「伝えずに様子を見よう」という考え方では、お子さんが困難に直面し、自信を失ってから特性を伝えるという後手に回る結果になりがちです。

信頼できる塾であれば、特性をマイナス要素として捉えるのではなく、個別指導計画を立てるための重要な情報として活用してくれるはずです。