ICTとアナログの双方の良さを掛け合わせたハイブリッド授業
ICTのメリットとアナログのメリットを活かすハイブリッド授業
ICT教育というと全てパソコンやタブレット上で完結するイメージをお持ちの方がいらっしゃいますが、実はICT教育にはメリット・デメリットがあります。
<メリット>
- 印象に残りやすい視覚的な授業ができる
- 書字の負担が少ない授業ができる
- 授業の内容を保存し共有できる
- 宿題や家庭学習のスケジュール管理が容易
- 全国どの地域でも授業を受けられる
<デメリット>
- デジタル教材がまだ普及していないのでアナログ教材を使わざるを得ない
- 課題や提出部はアナログのまま
- 市販のアプリ等はプロセスが重視されておらず理解型科目には不向き
- 想像力が低下する可能性がある
- ICTで長時間学習すると目や脳の負担が大きい
このようにメリットと同じくらいデメリットもあり、特に発達障害(LD/ADHD/自閉症スペクトラム)・グレーゾーン・ギフテッド(2E)・不登校のお子さんにとっては、学習のプロセスを全てICT化するのは好ましくないです。
例えば、よくある例がタブレット学習です。
一般的なタブレット教材は解説は分かりやすいのですが、プロセスが重視されておらず、数学(算数)・国語・英語などの理解型科目には不向きです。
具体的にいうと、選択問題は一度解いた問題の答えを知ることができるので、極端に言うと適当に答えても課題は終わるということです。
つまり、「なぜ間違えたのか」と間違いを修正し、復習する機会が失われるということです。
特に発達障害(LD/ADHD/自閉症スペクトラム)・グレーゾーン・ギフテッド(2E)・不登校のお子さんがこのようなプロセス軽視の学習をしてしまうと「意味も分からず解く」「熟慮せずに衝動的に解く」「いたずらに急いで解く」などといった質の低い学習方法が身についてしまいます。
そこで私たちはメリットの大きい「学習の解説(知識導入・修正)」「学習管理」はICTを活用し、問題演習・復習はアナログで行う「ハイブリッド教育」を導入しています。
ハイブリッド授業の流れ
STEP1 ICTでの知識導入
新しい単元の「知識導入」はICTでの「ライブ配信型オンライン授業」で行います。
動画配信型だと一方通行で質問もできませんが、ライブ配信型だといつでも質問ができます。
また、生徒の集中力や理解度を把握した上でコミュニケーションが取れるため、モチベーションを維持したまま授業を続けることができます。
さらにホワイトボードを使い、印象に残りやすい視覚的な授業や書字の負担が少ない授業を行い、理解度を高めます。
STEP2 アナログでの問題演習
「問題演習」はテキストとノートを使ったアナログで行います。
授業中は解説中心で一部問題演習を出し、主に宿題で問題演習をやってもらいます。
問題演習は知識導入した授業データを元に、考え方や手順、ノートの取り方などの具体的な指示を与えた上で取り組んでもらいます。
また、終わった宿題はICTシステムに画像でアップロードしてもらいます。
※集中力が続きにくいお子さんやPC・タブレットの使い方に慣れているお子さんついては、授業中にホワイトボードに積極的に書き込んでもらうこともあります。
STEP3 ICTでの修正
問題演習をしてもやりっ放しでは意味がありません。
提出してもらった宿題のうち、誤答をICTを使って解答・解説しながら「なぜ間違えたのか」「次はどういう点に気をつければいいのか」などの点をフィードバックし、正しく「修正」します。
前回の問題演習の修正は基本的に授業の前半に行い、その後に新しい単元の知識導入に入っていきます。
STEP4 アナログでの復習
「復習」も問題演習と同じくテキストとノートを使ったアナログで行います。
授業で誤答を修正した後、主に宿題で復習をやってもらいます。
問題演習と同様に、解答・解説した授業データを元に、考え方や手順、ノートの取り方などの具体的な指示を与えた上で取り組んでもらいます。
また、終わった宿題はICTシステムに画像でアップロードしてもらいます。
ICTでの学習管理
ICTシステムを活用すると、提出物の管理、宿題や家庭学習のスケジュール管理などアナログでは出来なかった学習管理が可能です。
また、質問チャットで宿題で分からなかった問題を次の授業まで持ち越すことなく、タイムリーにフォローすることも可能です。