「書いて覚える」というやり方は発達凸凹のお子さんには必ずしも正しいやり方ではない
- 漢字ドリルを何ページもやらせているのに、テストになると書けない
- ノートが真っ黒になるまで書かせているのに、翌日には忘れている
- 練習の途中で泣き出し、鉛筆を投げつけてしまう…
もし、お子さんがこのような状態なら、今すぐ「書いて覚える」やり方をストップしてください。
努力が足りないのではありません。そのやり方が、お子さんの脳の特性に合っていないだけなのです。
今回は、書字障害(ディスグラフィア)や読み書きが苦手な子にとって、なぜ「反復練習」が逆効果なのか、そして「書かずに覚える」画期的な方法についてお話しします。
脳のメモリが「手の操作」でパンクしている
なぜ、100回書いても覚えられないのでしょうか?
それは、お子さんの「ワーキングメモリ(脳の作業台)」が一杯になっているからです。
書くのが苦手なお子さんにとって、「文字の形を整えて書く」という作業は、私たちが「揺れる船の上で針に糸を通す」くらい高度でエネルギーを使う作業です。
鉛筆を握る力加減、トメ・ハネへの注意、マス目からはみ出さない制御…。
これだけで脳のメモリを99%使い切ってしまっています。
つまり、「書くこと(運動)」に必死すぎて、「覚えること(記憶)」に割くメモリが残っていないのです。
これでは、漢字練習ではなく、「ただの苦行」です。
これ以上続けても、漢字嫌いになるだけで成果は出ません。
解決策①:「空書き(そらがき)」と「唱え書き」
脳のメモリを「記憶」に使うためには、「書く」という負荷を減らす必要があります。
そこでおすすめなのが、空中に指で大きく文字を書く「空書き」です。
ポイントは、ただ指を動かすのではなく、 「『海』は、さんずい・に・まい・に・はは(母)!」と、部首やパーツをリズムよく口に出しながら大きく腕を動かします。
- 腕を動かす: 運動感覚で覚える。
- 口で唱える: 聴覚(音)の情報として覚える。
- 目で追う: 視覚情報として覚える。
細かい指先の制御がいらないため、脳は「文字の構成」を覚えることに集中できます。
解決策②:タブレットで「形」をインプット
もう一つの武器がタブレットです。
紙と鉛筆を使うと、何度も間違えて消しゴムで消して、そのうち紙が破れて、イライラが爆発する…。
タブレットなら、そのストレスはゼロになります。
また、漢字パズルアプリなどで「へん」と「つくり」を組み合わせる遊びを取り入れるのも効果的です。
書字障害の子は、漢字を「絵」や「記号」として捉えるのが得意なケースが多くあります。
自分で書けなくても、パーツの組み合わせ(構成)さえ理解していれば、タブレット入力で正しい漢字を選べます。
「書ける」ことより「使える」こと
今の時代、手書きで綺麗な漢字を書く能力よりも、「読める」「変換できる(正しい漢字を選べる)」能力の方が重要です。
「書いて覚える」という昭和の根性論は捨てましょう!
お子さんが楽に、楽しく覚えられる方法が、その子にとっての「正解」です。
リバランスでは、お子さんの認知特性(見て覚えるのが得意か、聞いて覚えるのが得意か)を分析し、最適な暗記法を提案します。
苦しいだけの漢字練習を卒業して、新しい学び方を始めませんか?