【中学受験】発達凸凹の塾の選び方

塾の選びのチェックポイント

LD（学習障害）、ADHD（注意欠如・多動症）、自閉症スペクトラムなど発達障害やグレーゾーン、ギフテッド（2E）の発達特性を持つお子さんが中学受験を目指す場合、塾選びは「成績を上げる」こと以上に、「特性に合った環境で、自己肯定感を保ちながら学べるか」が重要になります。

一般的な塾選びの基準に加え、以下のチェックポイントを必ず確認してください。

「アコモデーション」への理解と実践の有無

発達特性を持つお子さんの支援には「アコモデーション」と「モディフィケーション」があります。

前者は学習内容を変えずに指導方法を調整するもの、後者は学習内容そのものを変えるものです。

中学受験を目指すなら、普通教育への適応を目的とするアコモデーションを実践している塾を選びましょう。

個別指導計画書（IEP）の作成

お子さんの特性に基づいた完全オーダーメイドカリキュラム（個別指導計画書）を作成しているか確認しましょう。

特性は十人十色であるため、「発達障害向けのコース」といった大雑把な分類ではなく、一人ひとりに最適化された計画が必要です。

逆に言うと「個別指導計画書」を出してくれない塾は発達障害・ギフテッドを指導するノウハウが欠けている可能性が高いです。

専門知識を持ったプロ講師の在籍

専門的な学科研修と技能研修を積んだプロ講師が指導にあたっているか、臨床心理士などの専門家との連携体制があるかを確認します。

学生講師中心の塾では、発達特性への深い理解と適切な対応が難しい場合があります。

ICTおよびAIの活用度

発達特性があるお子さんとICTやAIとの相性は良いことがわかっています。

忘れ物防止のための宿題管理、集中力を保つための視覚支援、いつでも質問できるAIチャットなど、ICTやAIを積極的に活用して、発達特性による苦手な部分を補完する仕組みがあるかチェックしましょう。

保護者へのフィードバック体制

授業後の詳細な報告や、定期的な教務面談が実施されているか確認します。

親御さんがお子さんの塾での様子や学習の進捗、特性への対応方法を透明性の高い形で把握できることは、家庭でのサポートの質を高める上で非常に重要です。

これらのチェックポイントを満たす塾を選ぶことで、お子さんは特性を否定されることなく、本来持っている可能性を最大限に引き出しながら、中学受験という目標に挑戦することができます。