第31回 デリカシーのない質問をしない

発達障害(LD・ADHD・自閉スペクトラム症)・グレーゾーン・ギフテッドのオンライン個別指導塾・進学塾による「おうちでソーシャルスキルトレーニング」

質問はコミュニケーションの一つだけど何でも聞いていい訳ではない

発達凸凹(発達障害・グレーゾーン)・ギフテッドの発達特性によってソーシャルスキルに弱点がある場合、相手が話したくないことを聞いてしまったり、それを興味からしつこく聞き出そうとしてしまうことがあります。無理に聞き出された相手は不快さを覚え、場合によっては相手を怒らせてしまうことがあります。

こういったコミュニケーションのトラブルはネガティブな感情を蓄積させ、不登校や登校渋りのきっかけになりえます。

ただの会話のきっかけのつもりで相手を傷つけないためにも、相手に質問することのネガティブな面について考えてみましょう。

そもそも聞かないほうがいいこともある

相手が話したくないことを先回りして察するのは難しいですが、どうしても聞かなければならない場合を除き、そもそも気軽に人に聞くべきでない話題があります。

例えば、

  • 本人の意志では変えることが難しく、コンプレックスを抱いている可能性があるもの

例:外見、金銭的事情

  • その人の信条や人格の非常に深いところにある可能性があるもの

例:宗教観、政治思想

  • 質問の答えによっては話したくない内容になる可能性があるもの

例:受験の合否

などが挙げられます。

ある程度仲の良い人同士がもっとお互いのことを知りたいと考え、お互いが気持ちにゆとりがあるときに話すことは問題ありません。

しかしそうでない関係性の相手には気軽に聞くべきではないといえるでしょう。

相手の反応を見て質問を続けてよいか考える

当たり障りのない話題を振ったつもりなのに、事情を知らず相手の話したくない話題だったということがあります。

そんなとき、相手は嫌な顔をしたり言葉を濁したり、あるいは「答えたくない」など直接的に返答を拒む場合があります。

この場合聞き出さなければならない事情が無い限り、質問はそれ以上するべきではありません。

その際に軽く謝罪の言葉を添えるとまた円滑なコミュニケーションができるでしょう。

まとめ

コミュニケーションが苦手なお子さんは、気軽に聞いていいこととそうでないことの区別がついていない場合があります。親子でどのような会話は問題ないかを考えてみてください。

次回は「空気を読む」を取り上げます。

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