注目の力を効果的に使うために行動を分類する
今回も発達凸凹(発達障害・グレーゾーン)・ギフテッドのお子さんと親御さんとの適切な関わり方を学ぶ「ペアレントトレーニング」を学んでいきます。
前回「注目の力」を使って、ソーシャルスキルトレーニングを効果的にする方法を学びました。
今回は注目の力を効果的に使うための「行動の分類」の仕方を学びます。
注目の力を効果的に使い、ソーシャルスキルトレーニングを効果的にすることによって、不登校や登校渋りリスクを下げましょう。
「行動」は具体的な行動に限る
ここでいう行動とは、見える、聞こえる、数えられるなど具体的な行動に限ります。
優しい、親切などの抽象的なものは含みません。
優しい、親切ではなく、「困っている子にどうしたの?と聞けた」などという具体的な行動に注目します。
「好ましい行動」「好ましくない行動」「許しがたい行動」に分類する
好ましい行動
お子さんが今している、できている行動の中で、望ましい行動・好きな行動・さらに増やして欲しい行動を「好ましい行動」と定義します。
ほんのささいなことでもいいので、好ましい行動には肯定的な注目(=ほめる・認める・笑顔を返す・関心を示す)を与え、好ましい行動がさらに増えるように誘導しましょう。
好ましくない行動
お子さんが今している行動の中で、望ましくない行動・嫌いな行動・減らして欲しい行動を「好ましくない行動」と定義します。
好ましくない行動には行動を無視する、好ましくない行動を止めるのを待つ、好ましい行動を待つ等、その行動に注目しないようにしましょう。
注意点としては、決して否定的な注目をするのではないという点です。
許しがたい行動
お子さんが今している行動の中で、危険な行動やしつこい行動、人を傷つける行動を「許しがたい行動」と定義します。
この許し難い行動には一定のペナルティを与えるべきです。
このペナルティも否定的な注目とは似て非なるものであり、否定的な注目をするのではありません。
好ましい行動 | 好ましくない行動 | 許しがたい行動 |
例:宿題をする、着替えをする、片付けをするなど | 例:騒ぐ、一方的にしゃべる、言い訳をするなど | 例:暴力、暴言、物を投げるなど |
肯定的な注目を与える | 無視=注目をしない | ペナルティ=制限を設ける |
まとめ
お子さんの発達凸凹に合わせてソーシャルスキルトレーニングだけでなく、ペアレントトレーニングも併せて学ぶことも重要です。
このブログでは基本的な関わり方や考え方を紹介していきます。
次回はペアレントトレーニングの一つである「肯定的な注目を与える」を取り上げます。