自分の気持ちを仕分けして自己認知する
発達凸凹(発達障害・グレーゾーン)・ギフテッドの発達特性によって、ソーシャルスキルに弱点がある場合、自分の気持ちがよくわかっていないことがあります。
感想を聞いても「普通」とばかり答えるお子さんは、そもそも「嬉しい」「楽しい」「悲しい」「嫌」「怒る」などの「気持ちの仕分け」が上手にできていない可能性があります。
自分の気持ちを仕分けし、相手に自分の気持ちを適切に表現しないとコミュニケーションは成立せず、不登校や登校渋りのきっかけになりえます。
親子で一緒に、お子さんの気持ちを仕分けしてみましょう。
気持ちを「嬉しい」「楽しい」「悲しい」「嫌」「怒る」に仕分けする
色々な場面でのお子さんの気持ちを、「嬉しい」「楽しい」「嫌」「悲しい」「怒る」に仕分けしてみましょう。
<様々な場面の例>
- テストで良い点数が取れた時
- テストで点数が悪かった時
- 誕生日に欲しかったプレゼントをもらった時
- 誕生日に欲しかったプレゼントをもらえなかった時
- 褒められたい時に褒められた時
- 褒められたい時にと褒められなかった時
- 大きな音や高い音など苦手な音を聞いた時
- 好きなことをやっている時
- 好きなことをやっている時に邪魔された時
- 友達と遊んでいる時
- 挨拶したのに無視された時
- 自分の言いたいことがうまく伝わらない時
- 自分が気にしていることを揶揄われた時
- 仲の良い友達が転校する時
- 大事なものを自分で壊してしまった時
- 大事なものを人に壊された時
「嫌」と「悲しい」「怒る」の境目は注意
あくまでお子さん自身の気持ちなので、正解はありません。
ただし、気をつけないといけないのは「嫌」と「悲しい」「怒る」の境目です。
感情は良くも悪くも相手に伝播するので、ネガティブな感情表現は相手にもネガティブな思いをさせてしまいます。
何でもかんでも「悲しい」「怒る」という仕分けをしている場合には、「それって泣くほど嫌なこと?」「怒るほど嫌なことかな?」などと再考を促し、控えめなネガティブ表現である「嫌」に置き換えてあげてください。
ネガティブな気持ちをストレートに表現しすぎるのはコミュニケーションの弊害にしかなりません。
まとめ
感情の表現が苦手なお子さんの場合、ご家庭で自分の気持ちを知るソーシャルスキルトレーニングを実施してみてください。
もちろん、自分の中にある色々な気持ちや誤った気持ちの持ち方を知ることによって、自己認知が深まり、コミュニケーションはより上手になっていきます。
次回は自己認知の一つ「自分の性格・性質を知る」を取り上げます。