自己PRのよって積極的に自分を知ってもらう
発達凸凹(発達障害・グレーゾーン)・ギフテッドの発達特性によって、ソーシャルスキルに弱点がある場合、相手に自分の性格や好み、考え方をうまく伝えられないことがあります。
自己紹介は最低限の自己アピールでしかなく、積極的な「自己PR」はより良い人間関係を築くために重要なコミュニケーションスキルです。
このような社会的技能の裏付けがないと、不登校や登校渋りのリスクが高まります。
次の段階として、自己PRのソーシャルスキルを練習していきましょう。
自分の性格・好み・考え方を知ろう
上手な自己PRのためには自分自身のことをより詳細に、具体的に客観視し、深い自己認知をしましょう。
まずは、親子で一緒に「性格・好み・考え方のデータ」をまとめてみましょう。
<性格・好み・考え方の例>
- 好きな服は毎日着たい?重要なときに着たい?
- 好きなものを食べる順番は?
- 知らない場所は好き?それとも苦手?
- 初めての人と話すときはどんな気持ち?
- ペットは猫派?犬派?
- ゲームは絶対に勝ちたい?楽しければ負けてもいい?
- 夏休みの宿題は先にやる?ギリギリでやる?
- 物事は予定通り進む方がいい?急に変更してもいい?
- 話をする時はおしゃべり?じっくり考えて話す?
- イライラしたときはどうやって気分転換する?
- 休みの日は何をするのが好き?
- 好きな芸能人やYouTuberは?
- 自分の生活を一言でいうと?
自己PRの型を覚えよう
言語の発達特性によって表現力が乏しい場合、「自己PRの型」を決めてあげることが重要です。
型を決めて、主観と客観を織り交ぜた具体的で幅広い情報を盛り込むことによって相手との共通点を見つけるきっかけを作りましょう。
<自己PRの例>
僕・私の名前は○○です。
初めての人と話す時は緊張するけど、仲良くなったらおしゃべりです。
猫が好きで、お家でも飼ってます。
ゲームも好きだけど、負けるとイライラしちゃいます。
イライラしたらヒカキンのYouTubeをみたり、猫と遊んで気分転換します。
よろしくお願いします。
自己PRの注意点
ADHD傾向があるお子さんだと、衝動的に一気にしゃべり、会話が一方的になりがちです。
この場合、
- ゆっくり話す
- 自己PRを話した後は相手の話を聞く
- 相手の話を聞いた後は関係ある話をする
などと具体的なルールを示すと効果的です。
まとめ
言語での表現が苦手なお子さんの場合、ご家庭で自己PRのソーシャルスキルトレーニングをやってみてください。
もちろん、自己PRはコミュニケーションの入り口であって、自己認知のレベルが上がれば上がるほど、コミュニケーションはより上手になっていきます。
次回は自己認知の一つ「自分の気持ちを知る」を取り上げます。