静岡県の高校受験のシステム
選抜方法(一般)
静岡県の高校入試は各教科50分50点満点、5科目合計250点満点です。
全員が5教科の学力検査と面接を受け、各高校・学科が独自の方法で選抜を行う「学校裁量枠」と県内共通の方法で選抜を行う「共通枠」の2つの選抜方法で選考します。
志願するのはあくまでも1校1学科で、同じ高校に複数の学科がある場合は併願することができます。
選考はまず、受検生全員または希望者を対象に学校裁量枠の合格者を決定し、次に学校裁量枠の合格者を除く全ての受検生を対象に共通枠の選抜を行います。
内申点の特徴
静岡県の内申点は中3のみカウント、9教科×5段階評定=45点満点です。
静岡県の特別支援環境
特別支援環境の特徴
静岡県は、小学校・中学校ともに通級充実度、支援学級充実度の両方が全国平均を下回る地域です。
発達障害・グレーゾーンともに特別支援環境が著しく悪い地域といえます。
特別支援環境の注意点
発達障害・グレーゾーンともに特別支援環境が著しく悪いため、他の地域と比べると保護者への負担が大きくなります。
静岡県の高校入試の問題傾向
英語の問題傾向
全体問題数の約5割が長文読解
静岡県の英語は全体問題数の約5割が長文読解という特徴があります。
約500語の長文も出ますから、素早く正確に解く練習をしていきましょう。
出題形式は毎年ほぼ同じなので、過去問演習で解き方の形式に慣れることが重要です。
対話が成り立つように7語以上で書く英作文が出題
静岡県では対話が成り立つように英文を書く英作文が3年間連続で出題されており、今後も出される可能性が高いです。
英作文は複雑に考えがちですが、自分の知っている表現で、シンプルに答えることが鍵です。
数学の問題傾向
小問集合問題の配点が約3割と少ない
静岡県の数学は他の地域では得点源になる小問集合問題の配点が約3割と少ないという特徴があります。
そうはいってもここでの失点は痛いので、基本を一通り身につけましょう。
その上で標準・応用レベルの問題演習に数多く取り組むことが必要です。
記述式の図形証明問題が出題
静岡県の数学は、記述式の図形の証明問題が毎年出題されます。
やや難易度が高く、色々な種類の証明問題が出ているので、証明問題については普段から記述式で解くように心がけ、また様々な種類の問題に触れるようにしましょう。
国語の問題傾向
約2000字の小説が出題
静岡県の国語では約2000字の小説が出題されるという特徴があります。
2000字であれば4分程度で文章全体を読み終える読解のスピードが必要となります。
普段から文章の要約をする練習を取り入れ、素早く正確に内容を把握できる読解力を身につけることが必要です。
テーマや条件に沿って意見を書く作文が出題
静岡県の国語では、テーマや条件に沿って意見を書く作文が出題されます。
字数は150〜180字以内ですが、記述の力がないと苦戦します。 記述力の養成には時間がかかりますので、普段から文章の要約や自分の主張を整理して書くトレーニングを行いましょう。
※理科・社会は割愛します。
発達障害・グレーゾーン・ギフテッドの高校受験対策
内申点は中3のみの1年勝負
内申点は中3のみの静岡県では、中3までに学習習慣を確立すればいいという時間的メリットがあります。
その一方、中3までに学習習慣が確立できなければ取り返しがつかないという大きなリスクもあります。
課題を計画的にこなす実行機能が弱いADHD傾向のお子さんや、課題をこなす作業自体に弱点があるLD傾向があるお子さんには専門的なノウハウをもって「定期テスト対策」と「提出物管理」を行う必要があります。
言語・非言語の表現力が求められる
静岡県の高校入試で出題される英作文や作文では言語の表現力、図形の証明問題や記述式の問題では非言語の表現力が求められます。
推論が苦手なLD傾向があるお子さんには長期的な支援と訓練が必要です。
複雑な内容を整理する集中力が求められる
静岡県の高校入試では英語や国語の長文読解問題、数学の記述式の図形証明問題や関数など複雑な問題が出題されます。
推論が苦手なLD傾向があるお子さんや、複雑な内容を整理する集中力が欠けるADHD傾向のお子さんには専門的な支援と訓練が必要です。
「静岡県統一模試」「静岡新標準模試」「静岡県進学模試」の対策と復習
静岡県の高校受験において、主要な模擬試験である「静岡県統一模試」「静岡新標準模試」「静岡県進学模試」の対策と復習は必須です。
模試は志望校への合格率や偏差値、順位を知るだけではなく、入試のテスト形式に慣れることができます。
また、弱点が把握できるので、良質な復習の材料となります。