宿題をやったと嘘をつく子供に失望…それは「裏切り」ではなく「SOS」かもしれない

「宿題終わったよ!」 その言葉を信じていたのに、夜になってカバンを開けたら、真っ白なプリントが出てきた…。

この瞬間、親御さんが感じるのは怒りよりも、「嘘をつかれた」という深い悲しみと失望ではないでしょうか。

「どうして平気で嘘をつくの?」「私のことが信じられないの?」 そう感じてしまうのは当然です。

でも、少しだけ深呼吸してください。

実は、子供がつくその嘘は、親を騙してやろうという悪意ある「裏切り」ではありません。

「今の自分にはどうしようもない」という、心のSOS(防衛反応)である可能性が高いのです。

嘘をつくのは「大好き」か「怖い」から

子供が嘘をつく心理的背景は、主に2つあります。

  1. 怒られるのが怖い(恐怖): 「やっていない」と言えば、またお母さんが怖い顔をする。その恐怖から逃れるために、反射的に「やった」と言ってしまう防衛本能です。
  2. がっかりさせたくない(愛情): 「やった」と言えば、お父さんが笑顔になる。親御さんのことが大好きだからこそ、「期待に応えられない自分」を隠そうとしてしまうのです。

特に、ADHDやLDなどの特性があり、学習に困難を抱えているお子さんにとって、宿題は私たちが思う以上に「苦痛で、終わりの見えない壁」です。

その壁の前で立ち尽くし、追い詰められた結果に出た言葉が、あの「終わったよ」なのです。

「嘘をつかなくていい環境」を作る

解決策は、嘘を叱ることではありません。 「嘘をつく必要がない環境」を作ることです。

1. ハードルを下げる(難易度調整) もしかしたら、宿題の量が多すぎるのかもしれません。 「全部やる」ではなく「1日3問でOK」にするなど、「これなら嘘をつかずに達成できる」というレベルまでハードルを下げ、成功体験を作ります。

2. ICTで「見える化」する 「やった/やってない」の口頭確認は、嘘の温床になります。 学習アプリや管理ツールを使い、進捗がスマホで共有される仕組みを作りましょう。

「システムが記録する」状態になれば、嘘をつく余地がなくなり、親御さんも疑心暗鬼にならずに済みます。

「できない」と言える勇気を育てる

目指すべきゴールは、宿題を完璧にやることではありません。

お子さんが「今日は難しくてできなかった」「ここが分からないから助けて」と、正直に弱音を吐ける親子関係を作ることです。

「できなかったら、一緒に考えよう」

その一言が、お子さんの嘘という鎧を脱がせます。

嘘の裏にあるSOSに気づけるのは、一番近くにいる親御さんだけです。

どう環境を変えればいいか迷ったら、ぜひリバランスにご相談ください。