『わかってるからやる必要ない』と言って、簡単な問題ほどミスをする
2E型ギフテッドのお子さんを持つ親御さんにとって、これは「あるある」の悩みではないでしょうか。
「基礎をおろそかにしてはいけない」「コツコツ努力することが大事だ」と説得しても、子供は動かないどころか、苦痛で癇癪を起こしてしまう…。
実はこれ、わがままや怠慢ではありません。
彼らの脳にとって、単純な反復練習は「拷問」に近い苦痛なのです。
今回は、そんなお子さんの才能を伸ばすための「逆転学習(トップダウン方式)」についてお話しします。
「わかっている」なら、やる必要はない
一般的な教育は、基礎(単純作業)を積み上げてから応用(全体像)へ進む「ボトムアップ方式」です。
しかし、ギフテッドの脳は、概念を瞬時に理解する能力に長けています。
彼らにとって、一度理解した「足し算の仕組み」を、ドリルで20回も30回も繰り返させられるのは、「終わりのない罰ゲーム」と同じです。
脳への刺激がなくなり、ドーパミン(やる気物質)が枯渇するため、本当に手が動かなくなってしまうのです。
彼らが必要としているのは「練習」ではなく、「知的興奮」です。
いきなり「難問(ゴール)」を見せる
そこで有効なのが、順序を逆にする「トップダウン方式」です。
簡単なドリルは全部捨てて、いきなり「応用問題」や「難問」を与えてみてください。
- × 通常のやり方: 計算ドリルを1ページやってから、文章題へ。
- 〇 逆転学習: いきなり複雑なパズルや、物理の計算などの「面白い課題」を与える。
彼らは「この面白い謎を解きたい!」という強烈な好奇心に突き動かされます。
そして、その謎を解くための「道具」として、計算や漢字を自ら使い始めます。
「やらされる計算」を「謎解きに必要なツール」に変えるのです。
「基礎」は後からついてくる
「そんなことをして、基礎力がつかないのでは?」と心配になるかもしれません。
しかし、2Eのお子さんは、興味のあることなら驚異的な集中力を発揮し、その中で勝手にスキルを習得していきます。
簡単な問題をダラダラやってケアレスミスを連発するより、難しい問題を1問、脳みそに汗をかいて解く方が、彼らにとっては遥かに学びが深く、精神衛生上も健全です。
リバランスでは、お子さんのレベルに合わせて「あえて基礎を飛ばす」カリキュラムを組むことがあります。
「勉強しなさい」と言う前に、お子さんがワクワクするような「難問」を一つ、目の前に置いてみませんか?
それが、彼らの止まっていたエンジンを再始動させる鍵になるはずです。