千葉県の高校受験のシステム
選抜方法(一般)
千葉県の高校入試は各教科60分100点満点、5科目合計500点満点です。
一般入学者選抜では全員に5教科の学力検査が2日間に分けて実施され、検査第2日の学力検査後に高校ごとに定める学校設定検査が実施されます。
学校設定検査は面接、集団討論、自己表現、作文、小論文、適性検査、学校独自問題、その他の検査から1つ以上を各高校が選択します。
また内申点(135点満点)に、Kの数値をかけて内申書の得点とします。(Kの数値は原則として1とし、0.5以上2以下の範囲内で各高校が決定)
内申書の内申点以外の記載事項については、各高校の定める評価基準によって点数化し、得点に加点(上限50点)することができる。
内申点の特徴
千葉県の内申点は中1から3年分がカウントされます。
各学年9教科×5段階評定=45点の3学年分、135点満点です。
千葉県の特別支援環境
特別支援環境の特徴
千葉県は、小学校の通級充実度は全国平均より良いですが、支援学級充実度は全国平均を下回る地域です。
中学校については通級充実度、支援学級充実度の両方が全国平均を下回り、発達障害・グレーゾーンともに特別支援環境が悪い地域といえます。
特別支援環境の注意点
中学校になると発達障害・グレーゾーンともに特別支援環境が悪くなるため、他の地域と比べると保護者への負担が大きくなります。
千葉県の高校入試の問題傾向
英語の問題傾向
全体問題数の約4割が長文読解
千葉県の英語は全体問題数の約4割が長文読解という特徴があります。
大問数が9つと多く、約450語の長文も出ますから、素早く正確に解く練習をしていきましょう。
出題形式は毎年ほぼ同じなので、過去問演習で解き方の形式に慣れることが重要です。
絵の中のセリフを25語程度で書く英作文が出題
千葉県の英語では絵の中のセリフを25語程度で書く英作文が出題されており、今後も出される可能性が高いです。
英作文は複雑に考えがちですが、自分の知っている表現で、シンプルに答えることが鍵です。
数学の問題傾向
大問1・2の配点が5割以上
千葉県の数学は、大問1・2の配点が5割以上という特徴があります。
大問1は数と式、方程式、連立方程式、二次方程式などの計算問題、大問2は図形、データの活用、不等式などの基本的な文章問題が出ます。
基本レベル中心の問題演習を徹底し、得点源にしましょう。
選択式+記述式の図形証明問題や考え方を説明させる問題が出題
千葉県の数学では、記述式+記述式の図形証明問題や考え方を説明させる問題が毎年出題されます。
証明問題はもちろんのこと、その他の問題についても普段から記述式で解くように心がけ、途中式をまとめる技術を身につけましょう。
国語の問題傾向
放送を聴いて答える聞き取り問題が出題
千葉県の国語では、放送を聴いて答える聞き取り問題が出題されます。
普段から説明を聴いてまとめながらメモを取るという習慣を身につけることが必要となります。
その上で過去問に取り組み、解き方のコツを身につけましょう。
テーマや条件に沿って意見を書く作文が出題
千葉県の国語では、テーマや条件に沿って意見を書く作文が出題されます。
字数は200字以内ですが、記述の力がないと苦戦します。
記述力の養成には時間がかかりますので、普段から文章の要約や自分の主張を整理して書くトレーニングを行いましょう。
※理科・社会は割愛します。
発達障害・グレーゾーン・ギフテッドの高校受験対策
中学入学前に家庭学習の習慣化が必須
内申点が中1からカウントされる千葉県の高校入試では小学校のうちから家庭学習の習慣化が必須です。
課題を計画的にこなす実行機能が弱いADHD傾向のお子さんや、課題をこなす作業自体に弱点があるLD傾向があるお子さんには専門的なノウハウをもって「定期テスト対策」と「提出物管理」を行う必要があります。
言語・非言語の表現力が求められる
千葉県の高校入試で出題される英作文や作文では言語の表現力、図形の証明問題や考え方を説明させる問題では非言語の表現力が求められます。
推論が苦手なLD傾向があるお子さんには専門的な支援と訓練が必要です。
聞いて考える力が求められる
千葉県の高校入試で出題される国語の聞き取り問題は、聞き取り能力に弱点があるLD傾向のお子さんや、集中力にムラがあるADHD傾向のお子さんには専門的な支援と訓練が必要です。
「総進Sもぎ」「Vもぎ」の対策と復習
千葉県の高校受験において、主要な模擬試験である「総進Sもぎ」「Vもぎ」の対策と復習は必須です。
模試は志望校への合格率や偏差値、順位を知るだけではなく、入試のテスト形式に慣れることができます。
また、弱点が把握できるので、良質な復習の材料となります。