山口県の高校受験のシステム
選抜方法(一般)
山口県の高校入試は各教科50分50点満点、5科目合計250点満点です。
選考は学力検査の成績と内申点を同等に扱い、面接などの結果も併せて判断します。
多くの高校・学科・コースでは、入学定員の5~20%の範囲で、学力検査の成績が一定以上であれば、「調査書等による選抜」を実施します。
学力検査で傾斜配点を実施する高校・学科もあります。
内申点の特徴
山口県の内申点は中1から3年分がカウントされます。
各学年9教科×5段階評定=45点の3学年分、135点満点です。
山口県の特別支援環境
特別支援環境の特徴
山口県は、小学校・中学校ともに通級充実度、支援学級充実度の両方が全国平均を上回る地域です。
発達障害・グレーゾーンともに特別支援環境が非常に良い地域といえます。
特別支援環境の注意点
発達障害・グレーゾーンともに特別支援環境が非常に良い地域ですが、学校の支援教育だけで不足する場合は民間の発達障害専門塾や療育期間を利用する必要があります。
山口県の高校入試の問題傾向
英語の問題傾向
リスニング問題が配点の約4分の1を占める
山口県の英語はリスニング問題が配点の約4分の1を占めるという特徴があります。
さらに単純な選択問題だけでなく、会話を聞いて正しい英文を完成させる問題も出るので注意が必要です。
与えられたテーマについて書く英作文が出題
山口県では与えられたテーマについて6語以上で書く英作文が出題されており、今後も出される可能性が高いです。
英作文は複雑に考えがちですが、自分の知っている表現で、シンプルに答えることが鍵です。
数学の問題傾向
小問集合問題の配点が約4分の1と少ない
山口県の数学は他の地域では得点源になる小問集合問題の配点が約4分の1と少ないという特徴があります。
そうはいってもここでの失点は痛いので、基本を一通り身につけましょう。
その上で標準・応用レベルの問題演習に数多く取り組むことが必要です。
記述式の図形証明問題や途中式を書かせる問題が出題
山口県の数学では記述式の図形の証明問題や途中式を書かせる問題が毎年出題されます。
証明問題はもちろんのこと、その他の問題についても普段から記述式で解くように心がけ、途中式をまとめる技術を身につけましょう。
国語の問題傾向
知識、物語文、説明文、古文、漢文など満遍なく出題
山口県の国語では、知識、物語文、説明文、古文、漢文など満遍なく出題されるという特徴があります。
全ジャンルを網羅し、基本レベルを中心とした問題演習を徹底し、分野による弱点を作らないようにしましょう。
テーマや条件に沿って意見を書く作文が出題
山口県の国語では、テーマや条件に沿って意見を書く作文が出題されます。
字数は240字程度ですが、記述の力がないと苦戦します。
記述力の養成には時間がかかりますので、普段から文章の要約や自分の主張を整理して書くトレーニングを行いましょう。
※理科・社会は割愛します。
発達障害・グレーゾーン・ギフテッドの高校受験対策
中学入学前に家庭学習の習慣化が必須
内申点が中1からカウントされる山口県の高校入試では小学校のうちから家庭学習の習慣化が必須です。
課題を計画的にこなす実行機能が弱いADHD傾向のお子さんや、課題をこなす作業自体に弱点があるLD傾向があるお子さんには専門的なノウハウをもって「定期テスト対策」と「提出物管理」を行う必要があります。
言語・非言語の表現力が求められる
山口県の高校入試で出題される英作文や作文では言語の表現力、図形の証明問題では非言語の表現力が求められます。
推論が苦手なLD傾向があるお子さんには長期的な支援と訓練が必要です。
複雑な内容を整理する集中力が求められる
山口県の高校入試では英語や国語の長文読解問題、数学の応用問題など複雑な問題が出題されます。
推論が苦手なLD傾向があるお子さんや、複雑な内容を整理する集中力が欠けるADHD傾向のお子さんには専門的な支援と訓練が必要です。
「山口県一斉摸試」の対策と復習
山口県の高校受験において、主要な模擬試験である「山口県一斉摸試」の対策と復習は必須です。
模試は志望校への合格率や偏差値、順位を知るだけではなく、入試のテスト形式に慣れることができます。
また、弱点が把握できるので、良質な復習の材料となります。