徳島県の高校受験のシステム
選抜方法(一般)
徳島県の高校入試は各教科45分100点満点、5科目合計500点満点です。(国語55分、英語50分)
選抜は、内申点、5教科の学力検査、面接、実技検査(実施校のみ)で、内申点と学力検査を同等に評価して2段階の選考を行います。
まず、第1次選考では、内申点の上位から募集人員の80%以内で、かつ学力検査の得点が上位から募集人員の80%以内の人について、面接などの結果も資料として総合的に選考します。
第2次選考では、内申点と学力検査の得点を、それぞれ10段階に区分した相関表を用いて同等に評価し、面接などの結果も資料として総合的に選考します。
内申点の特徴
徳島県の内申点は中1から3年分がカウントされます。
各学年65点の195点満点で、内訳は以下の通りです。
中1:5教科×5段階評定+4教科×5段階評定×2=65点
中2:5教科×5段階評定+4教科×5段階評定×2=65点
中3:5教科×5段階評定+4教科×5段階評定×2=65点
※特色選抜では実技4教科を重視し、高校ごとに定める配点によって内申点を換算
徳島県の特別支援環境
特別支援環境の特徴
徳島県は、小学校・中学校ともに支援学級充実度は全国平均より良いですが、通級充実度は全国平均を下回る地域です。
つまり、小学校・中学校を通して、主に通級を利用するグレーゾーンの支援が手薄になるということです。
特別支援環境の注意点
グレーゾーンでも、支援を受けるために支援学級に移籍せざるを得ないケースが出てくる可能性があります。
支援学級に移籍すると内申点の面で不利になり高校受験の選択肢に影響が出るため注意が必要です。
徳島県の高校入試の問題傾向
英語の問題傾向
リスニング問題が配点の約4分の1を占める
徳島県の英語はリスニング問題が配点の約4分の1を占めるという特徴があります。
さらに単純な選択問題だけでなく、会話を聞いて自分の考えを一文で答える問題も出るので注意が必要です。
与えられたテーマについて書く英作文が出題
徳島県では与えられたテーマについて15語から25語で書く英作文が3年連続で出題されており、今後も出される可能性が高いです。
英作文は複雑に考えがちですが、自分の知っている表現で、シンプルに答えることが鍵です。
数学の問題傾向
小問集合問題の配点が約4割を占める
徳島県の数学は、小問集合問題の配点が約4割を占めるという特徴があります。
小問集合問題は、数と式を中心に、関数、図形、確率などの全分野から基本問題が出ます。
基本レベル中心の問題演習を徹底し、得点源にしましょう。
記述式の図形証明問題が出題
徳島県の数学は、記述式の図形の証明問題が毎年出題されます。
やや難易度が高く、色々な種類の証明問題が出ているので、証明問題については普段から記述式で解くように心がけ、また様々な種類の問題に触れるようにしましょう。
国語の問題傾向
知識、物語文、説明文、古文など満遍なく出題
徳島県の国語では、知識、物語文、説明文、古文など満遍なく出題されるという特徴があります。
全ジャンルを網羅し、基本レベルを中心とした問題演習を徹底し、分野による弱点を作らないようにしましょう。
テーマや条件に沿って意見を書く作文が出題
徳島県の国語では、テーマや条件に沿って意見を書く作文が出題されます。
字数は260字程度ですが、記述の力がないと苦戦します。
記述力の養成には時間がかかりますので、普段から文章の要約や自分の主張を整理して書くトレーニングを行いましょう。
※理科・社会は割愛します。
発達障害・グレーゾーン・ギフテッドの高校受験対策
中学入学前に家庭学習の習慣化が必須
内申点が中1からカウントされる徳島県の高校入試では小学校のうちから家庭学習の習慣化が必須です。
課題を計画的にこなす実行機能が弱いADHD傾向のお子さんや、課題をこなす作業自体に弱点があるLD傾向があるお子さんには専門的なノウハウをもって「定期テスト対策」と「提出物管理」を行う必要があります。
言語・非言語の表現力が求められる
徳島県の高校入試で出題される英作文や作文では言語の表現力、図形の証明問題では非言語の表現力が求められます。
推論が苦手なLD傾向があるお子さんには長期的な支援と訓練が必要です。
複雑な内容を整理する集中力が求められる
徳島県の高校入試では英語や国語の長文読解問題、数学の応用問題など複雑な問題が出題されます。
推論が苦手なLD傾向があるお子さんや、複雑な内容を整理する集中力が欠けるADHD傾向のお子さんには専門的な支援と訓練が必要です。
「徳島県統一模擬試験」の対策と復習
徳島県の高校受験において、主要な模擬試験である「徳島県統一模擬試験」の対策と復習は必須です。
模試は志望校への合格率や偏差値、順位を知るだけではなく、入試のテスト形式に慣れることができます。
また、弱点が把握できるので、良質な復習の材料となります。