沖縄県の高校受験のシステム
選抜方法(一般)
沖縄県の高校入試は、各教科60点満点、5科目合計300点満点です。
選考は、学力検査点と内申点、面接の結果などを総合して合否を判定します。
内申点と学力検査点の成績の比重は、原則として5:5に扱いますが、一部の高校では調査書:学力検査等の成績の比重を4:6または4.5:5.5で実施します。(適性検査、実技検査などや、傾斜配点を実施する場合もある)
内申点の特徴
沖縄県の内申点は中1から3年分がカウントされます。
各学年5教科×5段階評定+実技4教科×5段階評定×1.5=55点の165点満点です。
沖縄県の特別支援環境
特別支援環境の特徴
沖縄県の小学校は支援学級充実度は全国平均より良いですが、通級充実度は全国平均を下回る地域です。
中学校は通級充実度、支援学級充実度ともに全国平均よりも高い地域です。
つまり、小学校については、主に通級を利用するグレーゾーンの支援が手薄になるということです。
特別支援環境の注意点
小学校については、グレーゾーンでも支援を受けるために支援学級に移籍せざるを得ないケースが出てくる可能性があります。
支援学級に移籍すると学習面で不利になり将来的な高校受験に影響が出るため注意が必要です。
沖縄県の高校入試の問題傾向
英語の問題傾向
全体問題数の約4割が長文読解
沖縄県の英語は全体問題数の約4割が長文読解という特徴があります。
約430語の長文も出ますから、素早く正確に解く練習をしていきましょう。
出題形式は毎年ほぼ同じなので、過去問演習で解き方の形式に慣れることが重要です。
与えられたテーマについて書く英作文が出題
沖縄県では与えられたテーマについて2文書く英作文が3年連続で出題されており、今後も出される可能性が高いです。
英作文は複雑に考えがちですが、自分の知っている表現で、シンプルに答えることが鍵です。
数学の問題傾向
小問集合問題の配点が4割を占める
沖縄県の数学は、小問集合問題の配点が4割を占めるという特徴があります。
小問集合問題は、数と式を中心に、関数、図形、確率などの全分野から基本問題が出ます。
基本レベル中心の問題演習を徹底し、得点源にしましょう。
記述式の図形証明問題が出題
沖縄県の数学は、記述式の図形の証明問題が毎年出題されます。
やや難易度が高く、色々な種類の証明問題が出ているので、証明問題については普段から記述式で解くように心がけ、また様々な種類の問題に触れるようにしましょう。
国語の問題傾向
知識、物語文、説明文、古文など満遍なく出題
沖縄県の国語では、知識、物語文、説明文、古文など満遍なく出題されるという特徴があります。
全ジャンルを網羅し、基本レベルを中心とした問題演習を徹底し、分野による弱点を作らないようにしましょう。
資料や話し合いに関する読解問題が出題
沖縄県の国語では、資料や話し合いに関する珍しい読解問題が出題されます。
一般的な問題集では触れることが少ない種類の問題ですので、まずは類似している論説文を中心にやり込んで論理的な思考力を身につけましょう。
その上で過去問に取り組み、解き方のコツを身につけましょう。
※理科・社会は割愛します。
発達障害・グレーゾーン・ギフテッドの高校受験対策
中学入学前に家庭学習の習慣化が必須
内申点が中1からカウントされる沖縄県の高校入試では小学校のうちから家庭学習の習慣化が必須です。
課題を計画的にこなす実行機能が弱いADHD傾向のお子さんや、課題をこなす作業自体に弱点があるLD傾向があるお子さんには専門的なノウハウをもって「定期テスト対策」と「提出物管理」を行う必要があります。
言語・非言語の表現力が求められる
沖縄県の高校入試で出題される英作文では言語の表現力、図形の証明問題や途中式を書かせる問題では非言語の表現力が求められます。
推論が苦手なLD傾向があるお子さんには長期的な支援と訓練が必要です。
ムラのない学力が求められる
沖縄県の高校入試は、数学の小問集合問題では基本が重視され、国語では各分野から満遍なく出題されるため、弱点分野があると非常に不利になります。
推論が苦手なLD傾向があるお子さんや、集中力にムラがあるADHD傾向のお子さんには専門的な支援と訓練が必要です。
「おきなわ県模試」「沖縄県統一プレ入試」の対策と復習
沖縄県の高校受験において、主要な模擬試験である「おきなわ県模試」「沖縄県統一プレ入試」の対策と復習は必須です。
模試は志望校への合格率や偏差値、順位を知るだけではなく、入試のテスト形式に慣れることができます。
また、弱点が把握できるので、良質な復習の材料となります。