大分県の高校受験のシステム
選抜方法(一般)
大分県の高校入試は、各教科60点満点、5科目合計300点満点です。
選考は、内申点、学力検査点、面接(実施校のみ)の結果をもとに総合的に判定します。
内申点と学力検査点の比率は3:7、4:6、5:5のうちのいずれかで、ほとんどの高校が学力検査の比率を高くしています。
内申点の特徴
大分県の内申点は中1から3年分がカウントされます。
中1・中2は65点、中3は130点の260点満点で、内訳は以下の通りです。
中1:5教科×5段階評定+4教科×5段階評定×2=65点
中2:5教科×5段階評定+4教科×5段階評定×2=65点
中3:5教科×5段階評定×2+4教科×5段階評定×4=130点
大分県の特別支援環境
特別支援環境の特徴
大分県は、小学校・中学校ともに通級充実度、支援学級充実度の両方が全国平均を下回る地域です。
発達障害・グレーゾーンともに特別支援環境が著しく悪い地域といえます。
特別支援環境の注意点
発達障害・グレーゾーンともに特別支援環境が著しく悪いため、他の地域と比べると保護者への負担が大きくなります。
大分県の高校入試の問題傾向
英語の問題傾向
大問5問中3問が長文読解
大分県の英語は大問5問中3問が長文読解という特徴があります。
問題数が多く、長さも約430語の長文が出ますから、素早く正確に解く練習をしていきましょう。
出題形式は毎年ほぼ同じなので、過去問演習で解き方の形式に慣れることが重要です。
与えられたテーマについて書く英作文が出題
大分県では与えられたテーマについて15語以上で書く英作文が3年連続で出題されており、今後も出される可能性が高いです。
英作文は複雑に考えがちですが、自分の知っている表現で、シンプルに答えることが鍵です。
数学の問題傾向
小問集合問題の配点が3割と少ない
大分県の数学は他の地域では得点源になる小問集合問題の配点が3割と少ないという特徴があります。
そうはいってもここでの失点は痛いので、基本を一通り身につけましょう。
その上で標準・応用レベルの問題演習に数多く取り組むことが必要です。
記述式の図形証明問題や理由を答えさせる問題が出題
大分県の数学では記述式の図形の証明問題や理由を答えさせる問題が毎年出題されます。
証明問題はもちろんのこと、その他の問題についても普段から記述式で解くように心がけ、途中式をまとめる技術を身につけましょう。
国語の問題傾向
知識、物語文、説明文、古文など満遍なく出題
大分県の国語では、知識、物語文、説明文、古文など満遍なく出題されるという特徴があります。
全ジャンルを網羅し、基本レベルを中心とした問題演習を徹底し、分野による弱点を作らないようにしましょう。
テーマや条件に沿って意見を書く作文が出題
大分県の国語では、テーマや条件に沿って意見を書く作文が出題されます。
字数は120字程度ですが、記述の力がないと苦戦します。
記述力の養成には時間がかかりますので、普段から文章の要約や自分の主張を整理して書くトレーニングを行いましょう。
※理科・社会は割愛します。
発達障害・グレーゾーン・ギフテッドの高校受験対策
中学入学前に家庭学習の習慣化が必須
内申点が中1からカウントされる大分県の高校入試では小学校のうちから家庭学習の習慣化が必須です。
課題を計画的にこなす実行機能が弱いADHD傾向のお子さんや、課題をこなす作業自体に弱点があるLD傾向があるお子さんには専門的なノウハウをもって「定期テスト対策」と「提出物管理」を行う必要があります。
言語・非言語の表現力が求められる
大分県の高校入試で出題される英作文や国語の作文では言語の表現力、図形の証明問題では非言語の表現力が求められます。
推論が苦手なLD傾向があるお子さんには長期的な支援と訓練が必要です。
複雑な内容を整理する集中力が求められる
大分県の高校入試では英語や国語の長文読解問題、数学の応用問題など複雑な問題が出題されます。
推論が苦手なLD傾向があるお子さんや、複雑な内容を整理する集中力が欠けるADHD傾向のお子さんには専門的な支援と訓練が必要です。
「大分県合同摸試」の対策と復習
大分県の高校受験において、主要な模擬試験である「大分県合同摸試」の対策と復習は必須です。
模試は志望校への合格率や偏差値、順位を知るだけではなく、入試のテスト形式に慣れることができます。
また、弱点が把握できるので、良質な復習の材料となります。