宮城県の高校受験のシステム
選抜方法(一般)
宮城県の高校入試は各教科50分100点満点、5科目合計500点満点です。
学力検査点と内申点の両方が満点により近い受験生から審査し、共通選抜の募集人数分を選抜します。 学力検査点と内申点の比重は、3:7から7:3の中から各高校が募集単位ごとに決定します。
体育や美術に関する学科では、実技の評価を選抜資料に加える場合があります。
内申点の特徴
宮城県の内申点は中1から3年分がカウントされます。
各学年65点満点の3学年分、合計195点満点で、内訳は以下の通りです。
各学年:5教科×5段階評定=25点、実技4教科×5段階評定×2=40点、合計65点
宮城県の特別支援環境
特別支援環境の特徴
宮城県は、小学校の通級充実度は全国平均より良いですが、支援学級充実度は全国平均を下回る地域です。
中学校については通級充実度、支援学級充実度の両方が全国平均を下回り、発達障害・グレーゾーンともに特別支援環境が悪い地域といえます。
特別支援環境の注意点
中学校になると発達障害・グレーゾーンともに特別支援環境が悪くなるため、他の地域と比べると保護者への負担が大きくなります。
宮城県の高校入試の問題傾向
英語の問題傾向
全体の約5割が長文読解
宮城県の英語は全体の約5割が長文読解という特徴があります。
問題数が多く、長さも約380語の長文が出ますから、素早く正確に解く練習をしていきましょう。
出題形式は毎年ほぼ同じなので、過去問演習で解き方の形式に慣れることが重要です。
対話が成り立つように3文以上で書く英作文が出題
宮城県の英語では対話が成り立つように英文を書く英作文が3年連続で出題されており、今後も出される可能性が高いです。
英作文は複雑に考えがちですが、自分の知っている表現で、シンプルに答えることが鍵です。
数学の問題傾向
小問集合問題の配点が3割と少ない
宮城県の数学は他の地域では得点源になる小問集合問題の配点が約3割と少ないという特徴があります。
基本を一通り身につけた上で、標準レベルの問題演習に数多く取り組むことが必要です。
記述式の図形証明問題が出題
宮城県の数学では記述式の図形の証明問題が毎年出題されます。
やや難易度が高く、色々な種類の証明問題が出ているので、証明問題については普段から記述式で解くように心がけ、また様々な種類の問題に触れるようにしましょう。
国語の問題傾向
約2000字の説明文が出題
宮城県の国語では約2000字の説明文が出題されるという特徴があります。
2000字なら4分程度で文章全体を読み終える読解のスピードが必要となります。
普段から文章の要約をする練習を取り入れ、素早く正確に内容を把握できる読解力を身につけることが必要です。
テーマや条件に沿って意見を書く作文が出題
宮城県の国語では、テーマや条件に沿って意見を書く作文が出題されます。
字数は200字以内ですが、記述の力がないと苦戦します。
記述力の養成には時間がかかりますので、普段から文章の要約や自分の主張を整理して書くトレーニングを行いましょう。
※理科・社会は割愛します。
発達障害・グレーゾーン・ギフテッドの高校受験対策
中学入学前に家庭学習の習慣化が必須
内申点が中1からカウントされる宮城県の高校入試では小学校のうちから家庭学習の習慣化が必須です。
課題を計画的にこなす実行機能が弱いADHD傾向のお子さんや、課題をこなす作業自体に弱点があるLD傾向があるお子さんには専門的なノウハウをもって「定期テスト対策」と「提出物管理」を行う必要があります。
言語・非言語の表現力が求められる
宮城県の高校入試で出題される英語の英作文や国語の作文の問題では言語の表現力、数学の図形証明問題では非言語の表現力が求められます。
推論が苦手なLD傾向があるお子さんには専門的な支援と訓練が必要です。
読解・解答のスピードと正確性が求められる
宮城県の高校入試で出題される英語と国語の長文読解では読解・解答のスピードと正確性が求められます。
スピードや正確性に弱点があるLD傾向のお子さんや、集中力にムラがあるADHD傾向のお子さんには専門的な支援と訓練が必要です。
「新みやぎ模試」「宮城ぜんけん模試」の対策と復習
宮城県の高校受験において、主要な模擬試験である「新みやぎ模試」「宮城ぜんけん模試」 の対策と復習は必須です。
模試は志望校への合格率や偏差値、順位を知るだけではなく、入試のテスト形式に慣れることができます。
また、弱点が把握できるので、良質な復習の材料となります。