香川県の高校受験のシステム
選抜方法(一般)
香川県の高校入試は、各教科50点満点、5科目合計250点満点です。
原則として内申点と学力検査点は同等に扱い、内申点と学力検査の得点合計を、それぞれ5段階に区分した相関表を作成して合否を判定します。
「学習の記録」以外の内容や面接、適性検査の結果(美術科や音楽科など)なども十分に考慮します。
内申点の特徴
香川県の内申点は中1から3年分がカウントされます。
中1・中2は45点、中3は130点の220点満点で、内訳は以下の通りです。
中1:9教科×5段階評定=45点
中2:9教科×5段階評定=45点
中3:5教科×5段階評定×2+4教科×5段階評定×4=130点
香川県の特別支援環境
特別支援環境の特徴
香川県は、小学校の支援学級充実度は全国平均より良いですが、通級充実度は全国平均を下回る地域です。
中学校については通級充実度、支援学級充実度の両方が全国平均を下回り、発達障害・グレーゾーンともに特別支援環境が悪い地域といえます。
特別支援環境の注意点
中学校になると発達障害・グレーゾーンともに特別支援環境が悪くなるため、他の地域と比べると保護者への負担が大きくなります。
また、小学校のときはグレーゾーンでも、支援を受けるために支援学級に移籍せざるを得ないケースが出てくる可能性があります。
香川県の高校入試の問題傾向
英語の問題傾向
大問5問中3問が長文読解
香川県の英語は大問5問中3問が長文読解という特徴があります。
問題数が多く、長さも約470語の長文が出ますから、素早く正確に解く練習をしていきましょう。
出題形式は毎年ほぼ同じなので、過去問演習で解き方の形式に慣れることが重要です。
与えられたテーマについて書く英作文が出題
香川県では与えられたテーマについて4文で書く英作文が3年連続で出題されており、今後も出される可能性が高いです。
英作文は複雑に考えがちですが、自分の知っている表現で、シンプルに答えることが鍵です。
数学の問題傾向
小問集合問題の配点が約6割を占める
香川県の数学は、小問集合問題の配点が約6割を占めるという特徴があります。
小問集合問題は、数と式を中心に、関数、図形、確率などの全分野から基本問題が出ます。
基本レベル中心の問題演習を徹底し、得点源にしましょう。
記述式の図形証明問題や途中式を書かせる問題が出題
香川県の数学では記述式の図形の証明問題や途中式を書かせる問題が毎年出題されます。
証明問題はもちろんのこと、その他の問題についても普段から記述式で解くように心がけ、途中式をまとめる技術を身につけましょう。
国語の問題傾向
約2000字の説明文が出題
香川県の国語では、約2000字の説明文が出題されるという特徴があります。
2000字であれば4分程度で文章全体を読み終える読解のスピードが必要となります。
普段から文章の要約をする練習を取り入れ、素早く正確に内容を把握できる読解力を身につけることが必要です。
テーマや条件に沿って意見を書く作文が出題
香川県の国語では、テーマや条件に沿って意見を書く作文が出題されます。
字数は250字程度ですが、記述の力がないと苦戦します。
記述力の養成には時間がかかりますので、普段から文章の要約や自分の主張を整理して書くトレーニングを行いましょう。
※理科・社会は割愛します。
発達障害・グレーゾーン・ギフテッドの高校受験対策
中学入学前に家庭学習の習慣化が必須
内申点が中1からカウントされる香川県の高校入試では小学校のうちから家庭学習の習慣化が必須です。
課題を計画的にこなす実行機能が弱いADHD傾向のお子さんや、課題をこなす作業自体に弱点があるLD傾向があるお子さんには専門的なノウハウをもって「定期テスト対策」と「提出物管理」を行う必要があります。
言語・非言語の表現力が求められる
香川県の高校入試で出題される英作文や作文では言語の表現力、図形の証明問題では非言語の表現力が求められます。
推論が苦手なLD傾向があるお子さんには長期的な支援と訓練が必要です。
読解・解答のスピードと正確性が求められる
香川県の高校入試で出題される英語と国語の長文読解、数学の配点の約6割を占める小問集合問題では読解・解答のスピードと正確性が求められます。
スピードや正確性に弱点があるLD傾向のお子さんや、集中力にムラがあるADHD傾向のお子さんには専門的な支援と訓練が必要です。
「香川県統一模擬試験」の対策と復習
香川県の高校受験において、主要な模擬試験である「香川県統一模擬試験」の対策と復習は必須です。
模試は志望校への合格率や偏差値、順位を知るだけではなく、入試のテスト形式に慣れることができます。
また、弱点が把握できるので、良質な復習の材料となります。