北海道の高校受験のシステム
選抜方法(一般)
北海道の高校入試は各教科45分60点満点、5科目合計300点満点です。
学力検査点と内申点を同等に扱い、まず両方の成績が上位の者から募集人員の70%程度を選抜します。
その後、内申書重視、学力検査重視の各選抜方式で各15%程度を選抜しますが、その際の個人調査書の内申点と学力検査点の比率は高校によって異なります。
内申点の特徴
北海道の内申点は中1から3年分がカウントされます。 合計315点満点で、内訳は以下の通りです。
中1:9教科×5段階評定×2=90点 中2:9教科×5段階評定×2=90点 中3:9教科×5段階評定×3=135点
北海道の特別支援環境
特別支援環境の特徴
北海道の小学校は通級充実度、支援学級充実度ともに全国平均よりも高い地域です。
しかし、中学校においては支援学級充実度は全国平均より高いですが、通級充実度は全国平均を下回ります。
つまり、中学になると主に通級を利用するグレーゾーンの支援が手薄になる地域ということです。
特別支援環境の注意点
グレーゾーンでも支援を受けるために支援学級に移籍せざるを得ないケースが出てくる可能性があります。
支援学級に移籍すると内申点の面で不利になり高校受験の選択肢に影響が出るため注意が必要です。
北海道の高校入試の問題傾向
英語の問題傾向
大問5問中2問が長文読解
北海道の英語では大問5問中2問、長文読解が出題されます。 約300語を超える長文も出題されるため、素早く正確に解く練習をしていきましょう。
出題形式は毎年ほぼ同じなので、過去問演習で解き方の形式に慣れることが重要です。
絵の中のセリフを1文で書く英作文が出題
北海道の英語では絵の中のセリフを書く英作文が出題されており、今後も出される可能性が高いです。
英作文は複雑に考えがちですが、自分の知っている表現で、シンプルに答えることが鍵です。
数学の問題傾向
小問集合問題の配点が半分以上を占める
北海道の数学では、小問集合問題の配点が半分以上を占めるという特徴があります。
小問集合問題は、数と式を中心に、関数・図形・データの活用などの全分野から基本問題が出ます。
基本レベル中心の問題演習を徹底し、得点源にしましょう。
記述式の図形証明問題が毎年出題
北海道の数学では記述式の図形の証明問題が毎年出題されます。
やや難易度が高く、また色々な種類の証明問題が出ているので、証明問題については普段から記述式で解くように心がけ、また様々な種類の問題に触れるようにしましょう。
国語の問題傾向
記述式の問題が配点の8割以上を占める
北海道の国語は記述式の問題が配点の8割以上を占めるという特徴があります。
文中の言葉を使って答える記述式の問題は、過去問演習や類題の問題演習を通して、減点されない技術を身につけましょう。
発表や話し合いをテーマにした問題が出題
北海道の国語では発表や話し合いをテーマにした珍しい種類の問題が出題されます。
一般的な問題集では触れることが少ない種類の問題ですので、まずは類似している論説文を中心にやり込んで論理的な思考力を身につけましょう。
その上で過去問に取り組み、解き方のコツを身につけましょう。
※理科・社会は割愛します。
発達障害・グレーゾーン・ギフテッドの高校受験対策
中学入学前に家庭学習の習慣化が必須
内申点が中1からカウントされる北海道の高校入試では小学校のうちから家庭学習の習慣化が必須です。
課題を計画的にこなす実行機能が弱いADHD傾向のお子さんや、課題をこなす作業自体に弱点があるLD傾向があるお子さんには専門的なノウハウをもって「定期テスト対策」と「提出物管理」を行う必要があります。
本質的な理解力が求められる
北海道の高校入試で出題される英語のセリフの問題や国語の発表や話し合いの問題では、言語に関する本質的な理解力が求められます。
図形の証明問題では、非言語の本質的な理解力が求められます。
推論が苦手なLD傾向があるお子さんには専門的な支援と訓練が必要です。
解答スピードと満遍ない知識が求められる
北海道の高校入試で出題される英語の長文読解では解答スピード、数学の配点の半分を占める小問集合問題では満遍ない知識が求められます。
作業のスピードや正確性に弱点があるLD傾向のお子さんや、集中力にムラがあるADHD傾向のお子さんには専門的な支援と訓練が必要です。
「北海道学力コンクール」の対策と復習
北海道の高校受験において、主要な模擬試験である「北海道学力コンクール」 の対策と復習は必須です。
模試は志望校への合格率や偏差値、順位を知るだけではなく、入試のテスト形式に慣れることができます。
また、弱点が把握できるので、良質な復習の材料となります。