福井県の高校受験のシステム
選抜方法(一般)
福井県の高校入試は各教科60分100点満点、5科目合計500点満点です。
選考は、学力検査の成績と内申点の両方を総合的に審査して行います。
内申点以外に観点別学習状況やその他の記録なども判定資料となります。
高校・学科(コース)によって、面接を実施する場合もあります。 英語と数学の学力検査は大問4~6のうち、1~2問を難度の異なる2種類(A・B)の問題から各高校が選択して出題します。
内申点の特徴
福井県の内申点は中3のみカウント、9教科×5段階評定=45点満点です。
福井県の特別支援環境
特別支援環境の特徴
福井県は、小学校は通級充実度、支援学級充実度の両方が全国平均を下回る地域です。
中学校については通級充実度は全国平均より良いですが、支援学級充実度は全国平均を下回る地域です。
特別支援環境の注意点
小学校・中学校ともに発達障害のお子さんにとっては特別支援環境が悪いため、他の地域と比べると保護者への負担が大きくなります。
福井県の高校入試の問題傾向
英語の問題傾向
全体問題数の6割が長文読解
福井県の英語は全体問題数の6割が長文読解という特徴があります。
A問題・B問題とも問題が多く、約550語を超える長文も出ますから、素早く正確に解く練習をしていきましょう。
出題形式は毎年ほぼ同じなので、過去問演習で解き方の形式に慣れることが重要です。
30語程度で書く英作文が出題
福井県では与えられたテーマについて書く英作文や対話が成り立つように英文を書く問題で出題されています。
英作文は複雑に考えがちですが、自分の知っている表現で、シンプルに答えることが鍵です。
数学の問題傾向
小問集合問題の配点が約4割を占める
福井県の数学は、小問集合問題の配点が約4割を占めるという特徴があります。
小問集合問題は、数と式を中心に、関数・図形などの全分野から基本問題が出ます。
基本レベル中心の問題演習を徹底し、得点源にしましょう。
図形の証明問題が出題
福井県の数学では図形の証明問題が毎年出題されます。
A問題では穴埋め式、B問題では記述式の証明問題が出題されます。
やや難易度が高く、色々な種類の証明問題が出ているので、証明問題については普段から記述式で解くように心がけ、また様々な種類の問題に触れるようにしましょう。
国語の問題傾向
約3000字の説明文が出題
福井県の国語では約3000字の説明文が出題されるという特徴があります。
3000字であれば6分程度で文章全体を読み終える読解のスピードが必要となります。
普段から文章の要約をする練習を取り入れ、素早く正確に内容を把握できる読解力を身につけることが必要です。
テーマや条件に沿って意見を書く作文が出題
福井県の国語では、テーマや条件に沿って意見を書く作文が出題されます。
字数は240字以内ですが、記述の力がないと苦戦します。
記述力の養成には時間がかかりますので、普段から文章の要約や自分の主張を整理して書くトレーニングを行いましょう。
※理科・社会は割愛します。
発達障害・グレーゾーン・ギフテッドの高校受験対策
内申点は中3のみの1年勝負
内申点は中3のみの福井県では、中3までに学習習慣を確立すればいいという時間的メリットがあります。
その一方、中3までに学習習慣が確立できなければ取り返しがつかないという大きなリスクもあります。
課題を計画的にこなす実行機能が弱いADHD傾向のお子さんや、課題をこなす作業自体に弱点があるLD傾向があるお子さんには専門的なノウハウをもって「定期テスト対策」と「提出物管理」を行う必要があります。
言語・非言語の表現力が求められる
福井県の高校入試で出題される英作文や作文では言語の表現力、図形の証明問題では非言語の表現力が求められます。
推論が苦手なLD傾向があるお子さんには長期的な支援と訓練が必要です。
読解・解答のスピードと正確性が求められる
福井県の高校入試で出題される英語と国語の長文読解、数学の配点の4割を占める小問集合問題では読解・解答のスピードと正確性が求められます。(特に国語の長文は約3000字でかなりの分量)
スピードや正確性に弱点があるLD傾向のお子さんや、集中力にムラがあるADHD傾向のお子さんには専門的な支援と訓練が必要です。
「福井県模試」「福井新聞模擬テスト」「福井育英模試」の対策と復習
福井県の高校受験において、主要な模擬試験である「福井県模試」「福井新聞模擬テスト」「福井育英模試」の対策と復習は必須です。
模試は志望校への合格率や偏差値、順位を知るだけではなく、入試のテスト形式に慣れることができます。
また、弱点が把握できるので、良質な復習の材料となります。