愛知県の高校受験のシステム
選抜方法(一般)
愛知県の高校入試は各教科50分22点満点、5科目合計110点満点です。
内申点と学力検査点の両方の順位が基準人数内にある人について、面接、特別検査の結果なども総合的に判断したうえで「A」、それ以外の人を「B」として、「A」→「B」の順で校内順位を決定します。
2校受検者が第一志望校・第二志望校のどちらも合格圏内にあるときは、第一志望校の合格候補者とし、第二志望校の合格候補者からは外れます。
第二志望校ではその人数分を校内順位にしたがって繰り上げ、合格候補者を決定します。
内申点の特徴
愛知県の内申点は中3のみカウント、9教科×5段階評定×2=90点満点です。
※学科によっては特定教科の評定を1.5倍する傾斜配点がある。
愛知県の特別支援環境
特別支援環境の特徴
愛知県は、小学校・中学校ともに通級充実度、支援学級充実度の両方が全国平均を下回る地域です。
発達障害・グレーゾーンともに特別支援環境が著しく悪い地域といえます。
特別支援環境の注意点
発達障害・グレーゾーンともに特別支援環境が著しく悪いため、他の地域と比べると保護者への負担が大きくなります。
愛知県の高校入試の問題傾向
英語の問題傾向
全体問題数の約6割が長文読解
愛知県の英語は全体問題数の約6割が長文読解という特徴があります。
A日程では約380語の長文、B日程では370語の長文も出ますから、素早く正確に解く練習をしていきましょう。
また、文法問題も対話文形式で読む英文の量が多くなりますので注意が必要です。
出題形式は毎年ほぼ同じなので、過去問演習で解き方の形式に慣れることが重要です。
与えられたテーマについて書く英作文が出題
愛知県では与えられたテーマについて書く英作文が3年間連続で出題されており、今後も出される可能性が高いです。
英作文は複雑に考えがちですが、自分の知っている表現で、シンプルに答えることが鍵です。
数学の問題傾向
小問集合問題の配点が約5割を占める
愛知県の数学は、A・B日程ともに小問集合問題の配点が約5割を占めるという特徴があります。
小問集合問題は、数と式を中心に、関数・図形・確立などの全分野から基本問題が出ます。
基本レベル中心の問題演習を徹底し、得点源にしましょう。
高難易度の図形問題が出題
愛知県の数学は、A・B日程ともに高難易度の図形問題が出題されます。
関数と図形の複合問題、図形の回転などやや難易度が高く、色々な種類の図形問題が出ているので、図形問題については普段からまた様々な種類の問題に触れるようにしましょう。
国語の問題傾向
約2000字の説明文が出題
愛知県の国語では、A・B日程ともに約2000字の説明文が出題されるという特徴があります。
2000字であれば4分程度で文章全体を読み終える読解のスピードが必要となります。
普段から文章の要約をする練習を取り入れ、素早く正確に内容を把握できる読解力を身につけることが必要です。
テーマや条件に沿って意見を書く作文が出題
愛知県の国語では、A・B日程ともにテーマや条件に沿って意見を書く作文が出題されます。
字数は70字程度ですが、記述の力がないと苦戦します。
記述力の養成には時間がかかりますので、普段から文章の要約や自分の主張を整理して書くトレーニングを行いましょう。
※理科・社会は割愛します。
発達障害・グレーゾーン・ギフテッドの高校受験対策
内申点は中3のみの1年勝負
内申点は中3のみの愛知県では、中3までに学習習慣を確立すればいいという時間的メリットがあります。
その一方、中3までに学習習慣が確立できなければ取り返しがつかないという大きなリスクもあります。
課題を計画的にこなす実行機能が弱いADHD傾向のお子さんや、課題をこなす作業自体に弱点があるLD傾向があるお子さんには専門的なノウハウをもって「定期テスト対策」と「提出物管理」を行う必要があります。
複雑な内容を整理する集中力が求められる
愛知県の高校入試では英語や国語の長文読解問題、数学の高難易度の図形問題など複雑な問題が出題されます。
推論が苦手なLD傾向があるお子さんや、複雑な内容を整理する集中力が欠けるADHD傾向のお子さんには専門的な支援と訓練が必要です。
読解・解答のスピードと正確性が求められる
愛知県の高校入試で出題される英語と国語の長文読解、数学の配点の4割を占める小問集合問題では読解・解答のスピードと正確性が求められます。
スピードや正確性に弱点があるLD傾向のお子さんや、集中力にムラがあるADHD傾向のお子さんには専門的な支援と訓練が必要です。
「愛知全県模試」の対策と復習
愛知県の高校受験において、主要な模擬試験である「愛知全県模試」の対策と復習は必須です。
模試は志望校への合格率や偏差値、順位を知るだけではなく、入試のテスト形式に慣れることができます。
また、弱点が把握できるので、良質な復習の材料となります。