遠慮・謙遜・卑下の目的と使い方を学ぶ
発達凸凹(発達障害・グレーゾーン)・ギフテッドの発達特性によってソーシャルスキルに弱点がある子供の場合、遠慮ことばや謙遜ことば、卑下することばに気づくことができずに、相手に不快な思いをさせたり、うまくコミュニケーションがとれなくなってしまう場合があります。
コミュニケーションのトラブルはネガティブな感を蓄積させ、不登校や登校渋りのきっかけになりえます。
遠慮ことばや謙遜ことば、卑下することばについて家族で話し合ってみましょう。
遠慮ことばや謙遜ことば、卑下することば
・自分の願望をはっきりと伝えない=「遠慮」
・うまくできたことや褒めてほしいことをわざとよくないようにいうこと=「謙遜」
・自分の苦手な面を励ましてもらったり、多めに見てもらうために自分から自分を低く見せて言うこと=「卑下」
これらの言葉をそれぞれ「遠慮ことば」や「謙遜ことば」、「卑下することば」と言います。
なぜ遠慮ことばや謙遜ことば、卑下することばを使うのか
会話の中で、自分のよい点や願望を過度に強調して伝えたり、そのことばかりを話していると、自慢していると思われたり、自己中心的な人だと思われるケースがあります。
相手に不快な思いをさせないために、遠慮ことばや謙遜ことば、卑下する言葉を使うことがあります。
そのため、これらのことばにはことばの意味とは違う気持ちが含まれています。
言葉に隠された本心に気づこう
ことばに隠された本心にはどのようなものがあるのでしょうか。
・お友達と2人でおやつを食べていた。りんごが大好きなAさんは、残った一切れのりんごを見て「食べていいよ」とお友達に言った。
Aさんは本当はりんごを食べたいが、遠慮してお友達に譲っています。
この時、Aさんの本心に気づき、「りんご好きだよね、Aさんが食べていいよ」、「半分にしよう」と伝えると、Aさんを喜ばせることができます。
これらのことばは日本語独特の婉曲な表現かもしれません。
ことばを整理して理解し、ことばの裏にかくされた本心に気づくことができると、相手も喜び、円滑にコミュニケーションをとることができるようになります。
まとめ
コミュニケーションが苦手なお子さんは、遠慮ことばや謙遜ことば、卑下することばを知り、そこにに隠された本心について家族で話し合ってみてください。
次回は「遠回しな断り方に気づこう」を取り上げます。