空気を読むことは誰でもできることではない
発達凸凹(発達障害・グレーゾーン)・ギフテッドの発達特性によってソーシャルスキルに弱点がある場合、その場の空気をわきまえない言動により周囲との摩擦を起こしてしまうケースがあります。
こういったコミュニケーションのトラブルはネガティブな感情を蓄積させ、不登校や登校渋りのきっかけになりえます。
空気を読んだコミュニケーションについて家族で考えてみましょう。
空気が読める=その場の言動のルールがわかる
そもそも「空気が読める」という言葉が指す能力は人や状況によって解釈が変わります。
しかし、およそ次のようなものだと考えられます。
- その場に合わせた言っていいこと、悪いことがわかる。
- その場に合わせたやっていいこと、悪いことがわかる。
- 変化する周囲の様子を観察し、適切な言動に移すことができる。
- 絶対的な正解はない。
特に絶対的な正解が無いことがソーシャルスキルの弱いお子さんにとって大変な点です。
なぜ正解が定められないのでしょうか。
シチュエーションによって”空気”は一定ではない
コミュニケーションについて空気を読む場面が生まれるシチュエーションは幅広く、いつでも絶対に当てはまる公式のようなものはありません。
ですから、シチュエーションごとの傾向を一つずつ学ぶ必要があります。
例えば、
- 親しくない人がその場にいる
- 年齢や立場の離れた人がその場にいる
- 悲しい話題について触れている
などの状況下ではあまり元気のよい言動は好まれません。
特にネガティブな出来事が関係する場ではその傾向は顕著です。
周囲の様子を観察し、取るべき言動や態度に移せればトラブルは減らせるでしょう。
全く失敗しない人はいない
とはいえ、やはり絶対的な答えはなく、人によって状況の捉え方は違う上に、正しい言動でも人によって受け取り方が変わるため、全く失敗しない人はいません。
ですから完璧なコミュニケーションにこだわるのではなく、お互いが気持ちよく過ごせるように意識できていればそれで十分と言えるでしょう。
失敗があったときに素直に謝り、改善しようとする姿勢がもっとも重要です。
まとめ
コミュニケーションが苦手なお子さんは、空気を読むということがどういうことなのか、またシチュエーションごとにどのような傾向があるかを親子で話し合ってみてください。
次回は「上手に謝る」を取り上げます。