第12回 ペナルティは原則使わない

発達障害(LD・ADHD・自閉スペクトラム症)・グレーゾーン・ギフテッドのオンライン個別指導塾・進学塾による「おうちでソーシャルスキルトレーニング」

ペナルティは伝家の宝刀

今回も発達凸凹(発達障害・グレーゾーン)・ギフテッドのお子さんと親御さんとの適切な関わり方を学ぶ「ペアレントトレーニング」を学んでいきます。

前回、「好ましくない行動」を減らすために「無視」をする、ペアレントトレーニングを学びました。

今回は「ペナルティは原則使わない」ということについて学びます。

ペアレントトレーニングを学ぶことによって、ソーシャルスキルトレーニングを効果的にし、不登校や登校渋りリスクを下げましょう。

ペナルティは原則使わない

「ペナルティ」は本人が「許しがたい行動」をした結果として責任を負わせることで、特典や何らかの物や権利を失うことです。

許しがたい行動は危険行為や迷惑行為のことであり、ペナルティには即効性があるので、お子さんの危険行為・迷惑行為を防ぐ抑止力になります。

一方で即効性があるがゆえに、本来は対象ではない行動に対しても安易に使いがちです。

親がペナルティを安易に使えば使うほど、本人には耐性ができてしまい、本当に必要なときに効果が発揮できなくなります。

ですから、ペナルティは原則としては使わず、本当に必要なときにだけ使う「伝家の宝刀」と捉えてください。

多くの行動は「無視」「肯定的な注目」で対応

許しがたい行動は危険行為や迷惑行為であり、対象となる行動は限定的となります。

多くの行動は「無視」「肯定的な注目」で対応可能なので、基本的にはこれらの手段
で対応しましょう。

しかし、現実の子育てではどうしてもこれらの手段で解決できない「許しがたい行動」が生じます。
その際にペナルティを与えることによって「してはいけない限界」を認識させ、問題解決を図ることができます。

「許しがたい行動」がペナルティの対象

ペナルティは何に対しても使っていいものではありません。
基本的には「許しがたい行動」が対象です。

仮に「許しがたい行動」が起きたとしても、すぐにペナルティを使わず、まずは「無視」「肯定的な注目」で対応しましょう。

それで行動が変わらない場合でも、すぐにペナルティを使ってはいけません。
「これ以上電車で騒いだら、今日のゲームの時間を無しにするよ?」とペナルティを警告しましょう。

警告をしても行動が変わらない場合に初めてペナルティを実行します。

まとめ

お子さんの発達凸凹に合わせてソーシャルスキルトレーニングだけでなく、ペアレントトレーニングも併せて学ぶことも重要です。

今回でペアレントトレーニングの基本はお終いです。

次回からはまたソーシャルスキルトレーニングを学んでいきます。

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